アルフレド・ジャー《A Logo for America》 1987/2014 ©︎Alfredo Jaar

「アルフレド・ジャー あなたと私、そして世界のすべての⼈たち」

東京オペラシティ アートギャラリー
1月21日開始

アーティスト

アルフレド・ジャー
1956年にチリのサンティアゴに⽣まれたアルフレド・ジャーは、建築と映像制作を学んだのち1982年に渡⽶、以後ニューヨークを拠点として国際的に活躍する作家です。1980年代にニューヨークの都市空間へ介⼊する作品《Rushes》(1986)や《アメリカのためのロゴ》(1987)によって注⽬を集め、1986年のヴェネチア・ビエンナーレ、1987年のドクメンタ両⽅に招待された初のラテンアメリカ出⾝の作家となりました。以降、現在にいたるまで、社会の不均衡や世界各地で起きる地政学的な出来事に対する繊細な視点と真摯な調査にもとづく作品で知られています。その作品は写真、映像、建築的なスケールの⽴体作品と多様なメディアにわたり、⾝体的体験をともなうインスタレーションが特徴です。

誰かを糾弾するのではなく、世界を検証する詩的なモデルをつくり出す̶̶ジャーの制作に通底するこの態度は、戦禍や不平等といった悲劇をはじめ、⽇常の諸問題に直⾯する私たちに、静かに、⼒強く訴えかけます。善悪は単純に決められるものではなく、ときに反転することがあること、遠く離れた国の惨事にも私たちが関わっている可能性があること。異なる価値観をもつ他者の存在を否定せず、それでも幸せになるために、⼀⼈⼀⼈がよく⾒て、考えることをうながします。

こうしたジャーの姿勢と作品は⾼く評価され、重要な賞を多数受賞しています。2018年に「美術の分野で⼈類の平和に貢献した作家」を顕彰するヒロシマ賞の第11回⽬の受賞者となり、2023年には広島市現代美術館で受賞記念展が開催されました。

本展では、広島の展覧会で依嘱された⼤型の作品をはじめ、1970年代の初期作品からジャーの作家活動を代表する作品、そして本展のために制作する新作が出品されます。なぜ世界の諸問題を題材とした作品を作家はつくり続けているのか。その作品を観て私たちはなにを感じ、考えるのか。作家が半⽣を振り返りながら構成した本展は、私たち⼀⼈⼀⼈が世界と⾃⾝、そしてアートの⼒と向き合う機会となるでしょう。

スケジュール

2026年1月21日(水)〜2026年3月29日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
休館日
月曜日
2⽉23⽇は開館
2⽉8⽇、2⽉24⽇は休館
入場料一般 1600円、大学生・高校生 1000円、中学生以下 無料
会場東京オペラシティ アートギャラリー
http://www.operacity.jp/ag/
住所〒163-1403 東京都新宿区西新宿3-20-2
アクセス京王新線初台駅東口より徒歩3分、小田急小田原線参宮橋駅より徒歩11分、都営大江戸線西新宿五丁目駅A2出口より徒歩12分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
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