公開日:2025年6月18日

東京都現代美術館で「開館30周年記念展 日常のコレオ」が8月開幕。家庭や美術館から都市空間まで、異なる場所における日常的な身振りを再考する

会期は8月23日〜11月24日。同館が位置する深川・木場を取り上げたパフォーマンスや、東京近郊の移民コミュニティに関する参加型作品など、美術館内で開催されるパフォーマンスやワークショップも見どころだ。

ジョナタス・デ・アンドラーデ Jogos Dirigidos(Directed Games) 2019

東京都現代美術館の開館30周年を記念した展覧会「開館30周年記念展 日常のコレオ」が8月23日からスタートする。会期は11月24日まで。本展は、家庭や美術館のような制度的空間から、ムンバイや沖縄などの都市空間まで、異なる場所における日常的な身振りや営みに注目し、それらがいかに社会によって規定されてきたかを問い直す現代アートの大規模展だ。

FAMEME Times Square Performance 「Performa Biennial 2019」(2019) 撮影:Eian Kantor ※参考写真

参加アーティストには、青山悟、バクダパン・フード・スタディ・グループ、CAMP、ヒーメン・チョン、ジョナタス・デ・アンドラーテ、ブレンダ・ファハルド、FAMEME、シルパ・グプタ、檜皮一彦、出光真子、今宿未悠、ジュリア・サリセティアティ& アリ・ジムゲット・センディ、黒田菜月、アン・ミ・レー、サム・メッツ、シュビギ・ラオ、リ、ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブ、ピナリー・サンピタック、佐々木健、新海覚雄、ソー・ソウエン、高橋莉子、高橋凜、トランスフィールドスタジオ、上原沙也加、植村真、カレル・ファン・ラーレ、山田響己、大和楓ほかがラインナップ。アジアを中心に、国内外で活躍するアーティスト30名のアート実践が紹介される。

タイトルに含まれる「コレオ(コレオグラフィー)」とは、ダンスやパフォーマンスにおける「振付」を意味する単語。文化、政治、経済などによって無意識のうちに振り付けられた私たちの言動を、ユーモアや創造力によって解きほぐしてくれるような作品が並びそうだ。世界各地の社会的、歴史的文脈を起点とした絵画、写真、インスタレーション、映像からパフォーマンスにいたるまで、現代アートの幅広い表現を通じて、現代の社会が抱える課題について再考する機会となるだろう。

上原沙也加 眠る木 2018年

また、会期中は美術館内でパフォーマンスやワークショップも複数開催されるとのこと。展覧会を見ることはもちろんだが、実際にパフォーマンスを見たり、参加したりことによって、本展のテーマに関する理解がさらに深まるはずだ。同館が位置する深川・木場を取り上げたパフォーマンスや、東京近郊の移民コミュニティに関する参加型作品など、本展のために制作される新作にも注目が集まる。

檜皮一彦 walkingpractice 「アブソリュート・チェアーズ」展(埼玉県立近代美術館、2024) ※参考写真

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