公開日:2025年12月25日

虎ノ門ヒルズに現れた一夜限りのゲリラレストランで、「森」をあじわってきた

美食でもなく、美容でも栄養でもない、特別に招かれた一夜限りのディナーを体験

虎ノ門ヒルズのステーションアトリウムに現れた「森」で、1回限りのディナー

虎ノ門ヒルズ ステーションアトリウムに期間限定の森が出現。

フードクリエイション 諏訪綾子によるアートパフォーマンス「ゲリラレストラン」。東京では、なんと10年ぶりの開催。キーワードは「感覚」。

「感覚を研ぎ澄ます白」を身に着けて、とのドレスコード。気合を入れて帽子から靴まで全身白で臨みました。

森の精なのか、という出で立ちのスタッフがそれぞれのゲストにサーブしていく

駅直結のスペースということもあり背後に人だかりができて、視線を感じるという異質な雰囲気のなかでの食事。諏訪さんが鈴を鳴らし、儀式のスタート。

ホリデーシーズンのクリスマスというよりも、ストイックに森を感じさせるテーブル
一皿目は、風のテースト

わたがしのようでもあり、一口含むとジンジャーとスパイスと森の香りが口の中に充満! それでいて異物ではなく、懐かしさも感じるような気持ちに。

光のテースト

光を食べるというのはどういうことか、ということを悩むまもなく口へ。これはタピオカなのか、フィンガーライムなのか……いや原材料を考えるのは野暮だ、と心のなかの井之頭五郎が囁いてやめた。気のせいか、光が眩しい。

水のテースト

水をいただく……これがまさか水なわけが

「あ、これ水じゃん」

味があるけれどなにか森のなかの澄んだ湧き水を飲んだような感覚に。

皿に土が出てきた!
土のテースト

さっき土と葉を食べた……とこのあと会った人に伝えたら「は?」って顔をされました。写真を見せても「これ土じゃん」となるほど。

最後を飾るひと皿は、それまでの物質とは異なる「野性」のかたまり。

野性のテースト
ぷるんぷるんしている……!

頬張ると、土から森の枯れ葉から新葉も光も水もすべてないまぜにしたような香りが体内に。旨味でも辛味でもない、「野性」以外にまさに形容しようのない味覚。

ファインダイニングで体験するような美食ではなく、美容でも栄養でもない、唯一無二の晩餐でした。

じつはその昔、私がスタッフをしていたアートフェアでのオープニングでフードクリエイションのパフォーマンスを実施していただいたのでした。それから17年以上。いろんな御縁の積み重ねのありがたさを、寒風吹きすさぶ夜に感じました。

Ayako Suwa 「森をあじわう」
TASTE
in the woods
at Toranomon Hills
📅2025年11月22日〜12月25日

Xin Tahara

株式会社アートビート 取締役

Xin Tahara

株式会社アートビート 取締役

Tokyo Art Beat Executive / Brand Director。 アートフェアの事務局やギャラリースタッフなどを経て、2009年からTokyo Art Beatに参画。2020年から株式会社アートビート取締役。