会場風景
東京・銀座にあるシャネル・ネクサス・ホールでは、アメリカ出身の写真家、ロー・エスリッジによる展覧会「FUGUE FOR 31 RUE CAMBON: ROE ETHRIDGE AT CHANEL ARCHIVES(カンボン通り31番地のフーガ)」が開催されている。会期は2月25日から4月18日まで。

エスリッジは1969年フロリダ州マイアミ生まれ。20代でニューヨークに移り、コマーシャル・フォトグラフィーの仕事を通じて独自の創作活動を築いてきた。撮影のアウトテイク(未使用カット)がアート作品と同等の価値を持ち得ることに気づいたことをきっかけに、ファインアートとコマーシャルの境界を自由に行き来するスタイルを確立。アンディ・ウォーホルやリー・フリードランダーといった作家家への関心も、その姿勢に影響を与えているという。現在はニューヨーク近代美術館、テート・モダン、ボストン現代美術館などに作品が収蔵されている。

本展は、2025年6月に創刊されたシャネルの「アーツ&カルチャーマガジン」のために制作されたフォトコラージュシリーズで構成される。シャネルとエスリッジの協働は10年以上におよぶが、今回のプロジェクトでは、普段は閉ざされているメゾンのアーカイヴ施設「パトリモアンヌ」と、パリ・カンボン通り31番地にあるガブリエル・シャネルのアパルトマンに残されたプライベートコレクションへのアクセスが許された。


撮影された被写体には、ジャック・リプシッツによるシャネルの胸像、ピエール・ルヴェルディによる『ミシアのための詩』の手稿、サルバドール・ダリとガラによるイラスト付きの献辞本、バレエ「三角帽子」のためのパブロ・ピカソによるスケッチ、2世紀のエジプトの葬儀用マスクなど、多彩なオブジェが含まれる。これらはパリのスタジオで現代的な小道具と組み合わされ、新たなフォトコラージュとして撮り下ろされた。

